田舎で農業をはじめるっていうけど、
「じゃあどんな方法があるの?」
「移住先に知り合いもいなければ当然自分の土地もないし・・・」
「農業の知識も無ければ貯金も無いのに無理だと思う」
そんな不安を感じていらっしゃる方もいらっしゃると思います。
農業法人に就職すべきメリット5つ【独立は危険⁈】では企業への就職で農業を始めるメリット・デメリットについてご紹介しました。
ただそれでも、
「独立の夢を諦めたくない!」
「脱サラしてガッツリ稼ぎたい!」
「0から自分の生計を立ててみたい!」
そんな熱い思いをお持ちの方は是非この記事を最後まで読んでみてください!
農業研修制度って何?
「農業を学びながら就農に備える」という制度は今では全国様々な自治体で設けられています。
ざっくり言うと大体年間150〜200万円の補助をもらいながら農業を学び、就農に向けて農業のイロハを学ぶことができます。
とっても魅力的な制度ですよね!
僕の住む日南町でも農業従事者の確保のために以前から農業研修制度が設けられていて、かくいう私自身「農業研修生」として活動しています。
研修制度の内容と実際に「農業研修生」としての立場から見た魅力と注意しておかないといけない事についてまとめていきます。
日南町の農業研修制度はとにかく「手厚い!」
研修手当 | 166,000円/月 |
研修期間 | 最長2年 |
保険・年金 | 厚生年金、健康保険、雇用保険、労災保険 |
通勤手当 | 10,000円/月 |
住宅 | 研修宿泊施設、町営住宅、空き家など紹介 (条件によっては最大で70万円の補助金あり) |
住宅手当 | 最大27,000円(月額家賃によって変わる) |
資格 | 狩猟免許、フォークリスト、大型特殊 |
ざっとまとめてみるとこんな感じです。
まさにお金をもらいながら農業の勉強ができてしまう!!という制度です。
ちなみに鳥取県内外にも同様の仕組みはあるようですが、その中でも日南町の研修制度は条件的にとても充実しています。
研修制度の魅力①現場型の研修
農業を志す訳ですから研修の大半はもちろん現場です!!
研修先となるのは県の園芸試験地や、町の施設に出向かせていただくこともありますが、多くの時間は実際に農業を営んでおられる法人・個人の農家で行います。
ただ作型的に日南町では冬季に作れる作物も限られてくるため、秋以降は徐々に現場作業が減ってきます。
この時期では農業や会計に関する座学の時間に当てられます。
研修制度の魅力②独立時に好条件で融資や補助を受けれる
青年就農給付金 | ●就農後に毎年上限150万円の補助(所得により変動) ●最長で5年間 【条件】 ・就農時の年齢が45歳未満 ・認定新規就農者である (ほか条件あり) |
就農条件整備事業 | ●就農に必要な資金の2/3 ●上限1200万円まで 【条件】 ・認定新規就農者であることなどの条件あり ・離農した際は原則一括返済 |
青年就農資金 | ●無利子での融資 ●上限は3700万円 ●返還期間は12年で据置期間が5年まで |
ざっとまとめるとこんな感じです。
正直言ってめちゃくちゃ手厚いと思います!
例えば何か事業を始める際に、ここまで資金を集めやすいことは稀な方でしょう。
ただ言い換えると、そこまで町も後継者の育成に力を入れているいう意味で下の項目に繋がっていきます。
研修制度の魅力③行政との関係性構築
農地は行政と密接な関わりがあります。大抵どこの自治体にも農地を管理している組織が存在しています。
なので農地を借りる・購入する際もこの関わりは避けて通れません。
土地ですから、当然地主さんもいらっしゃるわけなので、「地主さん」「管理組織」「役所」との調整が必要です。
なんだかややこしそうですよね。
言い換えると、そのややこしそうな部分を研修中に把握し関係性を築いていくことが出来ます。
研修制度の魅力④農家とのネットワークができる
端的にまとめると、
- 農地で困っている際に相談に乗って頂けるようになった!
- 困った際に質問できる相談相手ができた。
- 事業主目線のリアルな情報を入れることができる。
これが今日まで研修で実感したことです。
どれも大切なことですがあえて強調して言うと、3のリアルな情報というのは行政の方や研修機関の方では知りえなかったり忖度があったりしますので一方的な視点で見るのではなく、多面的に見るという意味でリアルな現場の情報に触れることができるのは大きいですよね!
農業研修生になるなら【注意しておきたいこと】3つ!
- 事前に自分がどのように就農するのかある程度決めておく。
→日南町の農業研修では2年目は実作研修という期間で、言うならば「シュミレーション」です。つまり2年目までに自分がどのような形態で農業を営んでいくかを決める必要があります。2年というのは本当に短いので僕も「機会損失にならないようにしないと」と、常に意識しています。 - 研修制度に頼りすぎない。
→主体は自分自身なのでとにかく積極的にスケジュールを組んだり情報を集めに行かなければ有意義な時間は過ごせません。 - 研修中から地域とのつながりを作っておく。
→これは一番大切かも。土地ありきのお仕事なのでくどいようですが農家とのネットワークを作ることを意識したり地域の行事などで顔を覚えてもらったりする必要があると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
資金面でも現場の技術面でもなんだか希望を持てませんか?
過疎化が進んだ地方は担い手が不足し課題を多く抱えています。そこにはプレイヤーとして活躍できるチャンスが沢山埋もれていると僕は信じています。
資金面のメリットから農地のことまで長々と色んなことをお話ししましたが、この他にも就農に向けてアドバイスや相談に乗って頂ける機関の事などもまたの機会にご紹介しようと思います。
もし少しでも研修制度に興味を持たれた方は日南町農林課に問い合わせてみてください。
気になった方は僕にDMでも良いのでいつでも問い合わせてください!